2005年09月19日

机・椅子と作業療法

机1  作業療法と机・椅子、それは切り離せない関係。

  高齢者の方にとっての机上動作…

  食事や趣味活動、机を介しての活動、

  机・椅子には生活感を連想させられます。

  ですが、市販の机や椅子ってどうなんでしょう?

人間工学領域で机の適切な高さを決める方法は、成人を対象にしていることが多いようです。
成人の標準値…机の高さ:男性70cm・女性67cm、椅子の高さ:38〜41cm(日本規格協会より)

ですが、“成人”の対象年齢が20〜64歳であるならば、
ワタシがいる病院の患者さん…高齢の方が多いのは明らか。
成人に比べれば、低身長・円背など座高が低いことが考えられます。
この標準値が高齢者にとっては、そのまま適用というわけにはいきませんよね。

ある論文によると、机の高さ:男性63.5〜71cm・女性61〜65cm、
椅子の高さ:37〜41.5cmという実験結果があります。
よって高齢者の机や椅子の適切な高さは、成人の標準値よりも低い傾向。

ワタシがいる病院では病棟食堂の机を、70cm・65cmと2タイプの高さで設置しています。
先日の昼食時、ほぼ満席で、身長が低くて円背のあるおばあちゃんが、
50〜60歳代の男性患者さんと相席して、70cmの高さの机でごはんを食べていました。
高い机に手を伸ばして茶碗を取り、それを机上ではなく手元に持ってきて食べていました。
正面から見たおばあちゃんの顔は机からひょっこり出ていて、まるでモグラ叩きゲーム!?
さすがにこの光景を見て、椅子の下に台を敷いてかさ上げという応急処置をしましたが…

リハビリ場面では、昇降テーブルなどで任意に高さ調節可能ですが、
実際の活動場面(病棟・施設・在宅など)で、いつも昇降テーブルがあるとはかぎりません。


そこで病棟そしてリハビリでも活躍しているのが上の写真の机。
テーブルキッツという商品名の組み立て式の机です。
天板・脚・キャスターなど部材がバラ売りで、用途に合った色・形・サイズが選べます。
ワタシは、天板幅99×奥行49cm×厚2.5cm+脚高55cm(4本)+キャスター(4本)を選択。

机2  机の高さは約64cm(絶妙な高さ!)

  費用はトータルで9,000円位(椅子は別売)

  一人用ですが、移動も簡単。

  椅子の高さとのマッチングも良好。

  肘掛けの高い車椅子は入りませんが。

病室や食堂での食事動作の介入、作業療法での座位・机上動作訓練に利用しています。
もちろん施設などではプラスαの机として、在宅では一人用の最適な高さの机として使えます。

他に利点としては、奥行が49cmなので、介助者が正面からアプローチできること。
大きなテーブルでの横からの介助って、結構難しいものです。
この机の特性を生かし、リハビリ場面では、麻痺側前方からの上肢誘導などを行っています。


机の高さが適切になると箸の操作といった巧緻動作と共に、
食器へのリーチといったダイナミックな動作にも良い変化があらわれます。
もちろん安定した机上活動が与える座位の耐久性・快適性も言わずもがなですよね(^^)

●テーブルキッツの詳細はこちら●

Posted by lymansagyou at 15:54
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